2011年 11月 23日
代理人 |
今日は新嘗祭です。天皇陛下が自らその年の収穫を神々に感謝する儀式(産経より)ですが、今年は天皇陛下の体調を考慮し、出席されないそうです。とはいえ、陛下の体調は快方に向かっているので、ゆっくり静養していただきたいです。
さて、政治の話に入ります。冷戦が終わって既に二十年を経ていますが、戦後の保守と革新の戦いは冷戦を軸に形成されてきましたので、その残滓は諸方面に見られます。具体的には、今回のTPPをめぐる賛否の攻防は親米か反米かという旧来の二項対立の側面もありました。竹中や小泉、中曽根といった親米派はTPPに賛成し、共産党や社民党といった反米派は反対に回りました。これはまさに冷戦的な思考に基づく対立であり、両者の議論は本質から限りなく離れていきました。
ところが、第3局とも言える、インターネットッ発の反対論は、そのいずれにも属さずに日本自身にとっての利益という観点から議論が進み、親米派の弁士の言説の抽象性を批判し、いろいろな視点から条文を読んで、日本にとっての危険性を見つけてきました。本来はメディアの仕事ですが、最近のメディアは英文の条文を翻訳する事さえ怠る体たらくで、常にインターネットの後追いをしていました。
つまり、冷戦意識を引きずっている連中と、それを超えた次元で考える派の激突という見方も可能ではないでしょうか。これは私が言い始めたわけではなく、チャンネル桜というメディアの水島が言っている事ですが、大変納得できる説明です。
そもそも、冷戦が終わって世界の情勢は全く異なっており、今も当時の考えのママで居て良いはずがありません。かく言う私もまだ適応できていない面はありますが、少なくとも、自分はアメリカを盟主とする西側の人間で、西側の人間といて連帯していく、なんて考えは捨てています。この考えに今も固執している読売に疑問を感じていますし、アメリカが軍事的に重要であるとはいえ、本当に信頼出来る相手とも考えていません。中国という新しい脅威には日本は独自に対処するために努力すべきですし、日米安保もそのための手段であり、絶対的なものとは考えていません。TPP賛成派は巧みにこの古くさい西側論を展開しています。
今思想的には、日本の主権を守ろうと考える愛国者と、アメリカの代理人ともいえる事大主義者、旧来の思想を捨てきれずに東アジアのヤクザ国家に憧憬を抱く時代遅れ売国奴に分ける事が出来ると思います。しかし売国奴は分かり易く、元々嫌われ者ですが、問題は事大主義者の方で、この連中は冷戦時には愛国主義者と連携してきた連中なので、扱いが難しいのです。
私はこの際、事大主義者とは一線を画し、この三者が鼎立する方がいいと思います。アメリカと反共という利害が一致した冷戦時と異なり、今は経済の面でも食料安保の面でも利害が一致しない事柄が増えています。そんな時にアメリカ盲従派は国益を害す存在、つまりは国賊と化す事もあります。小泉にしろ菅や野田にしろ、アメリカの強要する者を吟味もせずに受け入れて、その結果どうなるのかを全く考えていません。アメリカの言う事を聞けば日本が得をするなんてあり得ませんし、同盟国とは言え、アメリカもそんなお人好しではありません。アメリカはアメリカの国益を追求しているのであり、日本がそれで損をするか得をするかを考えるべきは日本自身であります。
しかし、判断する段になると必ず、竹中や小泉のようなアメリカ至上主義者と言うべきか、それともアメリカの代理人なのか分からない連中がしゃしゃり出てきては、アメリカ政府の言う事をそのまま受け入れろと世論を煽動し始めます。そんなことが増えていると思いませんか。彼らの動機は分かりませんが、それに乗せられる人間には、自分は西側諸国の人間だという冷戦期の考えが染み付いた人間が多い気がします。私にはアメリカの代理人にしか見えず、彼らが言う事がすなわち日本の利益になると思えませんので、郵政選挙では自民に入れませんでしたし、TPPには反対しています。共産や社民と被る事が多くて嫌なのですが(これは冷戦を抜きにしても問題)、こうして見ると、アメリカとあまりにも利害が一致しなくなっている事実に気付きます。共通の敵国が居なくなってしまったのが主因でしょうが、日米関係というものを考えると、戦前も含め想像以上に大きな問題が内包されている事に気付きます。
さて、政治の話に入ります。冷戦が終わって既に二十年を経ていますが、戦後の保守と革新の戦いは冷戦を軸に形成されてきましたので、その残滓は諸方面に見られます。具体的には、今回のTPPをめぐる賛否の攻防は親米か反米かという旧来の二項対立の側面もありました。竹中や小泉、中曽根といった親米派はTPPに賛成し、共産党や社民党といった反米派は反対に回りました。これはまさに冷戦的な思考に基づく対立であり、両者の議論は本質から限りなく離れていきました。
ところが、第3局とも言える、インターネットッ発の反対論は、そのいずれにも属さずに日本自身にとっての利益という観点から議論が進み、親米派の弁士の言説の抽象性を批判し、いろいろな視点から条文を読んで、日本にとっての危険性を見つけてきました。本来はメディアの仕事ですが、最近のメディアは英文の条文を翻訳する事さえ怠る体たらくで、常にインターネットの後追いをしていました。
つまり、冷戦意識を引きずっている連中と、それを超えた次元で考える派の激突という見方も可能ではないでしょうか。これは私が言い始めたわけではなく、チャンネル桜というメディアの水島が言っている事ですが、大変納得できる説明です。
そもそも、冷戦が終わって世界の情勢は全く異なっており、今も当時の考えのママで居て良いはずがありません。かく言う私もまだ適応できていない面はありますが、少なくとも、自分はアメリカを盟主とする西側の人間で、西側の人間といて連帯していく、なんて考えは捨てています。この考えに今も固執している読売に疑問を感じていますし、アメリカが軍事的に重要であるとはいえ、本当に信頼出来る相手とも考えていません。中国という新しい脅威には日本は独自に対処するために努力すべきですし、日米安保もそのための手段であり、絶対的なものとは考えていません。TPP賛成派は巧みにこの古くさい西側論を展開しています。
今思想的には、日本の主権を守ろうと考える愛国者と、アメリカの代理人ともいえる事大主義者、旧来の思想を捨てきれずに東アジアのヤクザ国家に憧憬を抱く時代遅れ売国奴に分ける事が出来ると思います。しかし売国奴は分かり易く、元々嫌われ者ですが、問題は事大主義者の方で、この連中は冷戦時には愛国主義者と連携してきた連中なので、扱いが難しいのです。
私はこの際、事大主義者とは一線を画し、この三者が鼎立する方がいいと思います。アメリカと反共という利害が一致した冷戦時と異なり、今は経済の面でも食料安保の面でも利害が一致しない事柄が増えています。そんな時にアメリカ盲従派は国益を害す存在、つまりは国賊と化す事もあります。小泉にしろ菅や野田にしろ、アメリカの強要する者を吟味もせずに受け入れて、その結果どうなるのかを全く考えていません。アメリカの言う事を聞けば日本が得をするなんてあり得ませんし、同盟国とは言え、アメリカもそんなお人好しではありません。アメリカはアメリカの国益を追求しているのであり、日本がそれで損をするか得をするかを考えるべきは日本自身であります。
しかし、判断する段になると必ず、竹中や小泉のようなアメリカ至上主義者と言うべきか、それともアメリカの代理人なのか分からない連中がしゃしゃり出てきては、アメリカ政府の言う事をそのまま受け入れろと世論を煽動し始めます。そんなことが増えていると思いませんか。彼らの動機は分かりませんが、それに乗せられる人間には、自分は西側諸国の人間だという冷戦期の考えが染み付いた人間が多い気がします。私にはアメリカの代理人にしか見えず、彼らが言う事がすなわち日本の利益になると思えませんので、郵政選挙では自民に入れませんでしたし、TPPには反対しています。共産や社民と被る事が多くて嫌なのですが(これは冷戦を抜きにしても問題)、こうして見ると、アメリカとあまりにも利害が一致しなくなっている事実に気付きます。共通の敵国が居なくなってしまったのが主因でしょうが、日米関係というものを考えると、戦前も含め想像以上に大きな問題が内包されている事に気付きます。
by kokuminheiwa
| 2011-11-23 17:49
| 政治